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とうとう買ってしまいました。

MINOLTA CLE

CLE.jpg
旧来からのミノルタファンとしてはいつか手に入れたかった一台。

当時、ライカで有名なエルンスト・ライツ社と技術提携していたミノルタなのですが、そもそもはライツ社が開発したライカCLの生産委託をする会社を探していて、その提携先がミノルタになったという経緯があります。

ライカCLは、ライツ社の誇るMシリーズのひとつM5の内部機構を簡素化し、廉価版として発表した小型軽量なライカで、日本ではライツ・ミノルタCLとして生産発売されました。
世界的にはライカCLとして発売されたそれは、ボディ内に腕木式の露出計を内蔵し、撮影前に露出決定するというM5譲りの構造を持つ露出計内蔵のカメラでした。

ただ、日本で製造するにあたって、一切の構造変更等が認められず、生産にはもの凄い苦労を強いられたといわれています。

すでに安価で高性能な自動露出カメラの生産に長けていた日本メーカーの立場からするとムダに思える構造箇所もあり、そうした箇所の改良がなされれば、より原価を下げる事も可能だったと言われています。
しかし、ライツ社はそうした変更、改良を受け付けなかったそうです。

ただ、ライツ社との提携はミノルタにとっては実りのあるものだったと思えるのは、優れた操作性を持つ一眼レフのXEやXDを誕生させ、これ等はライツのR3~R7へと続くボディの原型となったばかりか、ミノルタ製レンズのいくつかはRシリーズのレンズとしても生産されたという事実。

ミノルタの優れた技術がライカを支えていたのです。


DSC06705.jpg
個人的にお気に入りの2機種。かたや一眼レフカメラ、かたやレンジファインダーカメラという違いはあるけど。

DSC06707.jpg
同じメーカー同時期の製品と言う事もあってデザイン上の共通点は多い。

DSC06706.jpg
ミラーボックスを必要としない分だけCLEの方がデザイン上の自由度は大きい気がする。


ライカCLに関して言えば、よく言えば合理的。悪く言えば安かろう、悪かろうの廉価版故の省略の見え隠れする点があり、一部熱狂的なライカファン以外には充分受け入れられたとは言いかねる状態でした。

そうした生産性の問題点。および日本独自での技術を生かしてミノルタなりのCLに対する回答として作ったのがこのMINOLTA CLEでした。

当時のミノルタの一眼レフカメラXG-E/Sのパーツを元に再構築されたと言っていい機構で、ミノルタが特許を持っていたTTLダイレクト測光、露出制御を搭載し、ボディ外装はXDで好評を得たブラッククローム仕上げとして高級感を演出しています。

CLでは簡素化されて全てのレンズとの互換性が保てなかった距離計の連動システムもMシリーズ譲りの物へと交換され、28mm、40mm、50mm、90mmの各レンズに対応できるようになりました。

何より自動露出の採用はライカには無いもので、ストロボ制御もTTLダイレクト方式になりました。

このCLEを持って、ライツ社にプレゼンをしたそうなのですが、ライツ社の反応ははかばかしくないものだったと言われています。

ライツ社の誇るMシリーズを凌駕する性能を持つ小さなカメラの登場はライツ社の技術陣の心胆を寒からしめるものだったはずです。

結局、ライツ社はこのCLEの販売を認めず、日本国内に限定しての発売となってしまいました。

その結果、セールス的には失敗作となってしまいます。

ミノルタの製品はXDもそうなのですが、手にしてみると判りますが、小さくて手になじむし、何より重量バランスが素晴らしくて、手にするのが楽しくなってきます。

なによりも僕自身、ミノルタの製品が好きでたまらないのはここだと思うのです。

確かにカタログ数値や、データでは他社製品の後塵を拝している部分もあるのですが、アホみたいに重かったり、ガチャガチャと使い難かったりという事が無いのがミノルタ製の最大の魅力です。

DSC06710.jpg
CLEの軍艦部。シンプルな構成なのがよく判ります。

DSC06711.jpg
XDの軍艦部。CLEと大きな違いは無くて予備知識無しでも使えるのがいい。
(実はCLEはXGシリーズのほうがよりよく似ている。)

世が一眼レフ全盛であった事、距離計連動式カメラそのものが衰退の一途をたどっている時代であった事。
ライツ社の賛同が得られず、マーケットを限定しなければならなかった事、売れなかった要因には事欠きません。

しかし、その結果今になってその良さが見直され、良好な個体が少ない事もあって、中古市場ではいまだに人気機種であり続けています。

香川県にはこのカメラ専門で修理をしている店があるとも聞いています。

手に入れてみて思った事は、とにかく小さいのに良いカメラだと言う事。

いままで、ミノルタXDのファンである事は公言してきましたが、これは超えたかも…。

まだしばらくはフィルムカメラで楽しめそうです。

DSC06712.jpg
セルフタイマーとメインスイッチのデザインは昔から議論されてきたところ。
例えばレバー式だったほうが良かった様な気がしないでもない…。
でも個人的にはこのシンプルなデザイン嫌いじゃない。

DSC06713.jpg
レンズを外すと見えるシャッター幕の反射パターン。
フィルムの表面の明るさを元に露出を決めるので、フィルムを入れてないときちんと露出しているかどうか判断できない(笑)

DSC06714.jpg
ゴム引き布製シャッターに描かれた反射パターンの水玉模様が可愛らしい。

DSC06715.jpg
自然光もストロボ光もこの露出計で制御する仕組み。

DSC06717.jpg
これでまたフィルム撮影楽しめそう。
お散歩カメラには最適なサイズ重さなんですよね。
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旧来からのミノルタファンとしてはいつか手に入れたかった一台。

当時、ライカで有名なエルンスト・ライツ社と技術提携していたミノルタなのですが、そもそもはライツ社が開発したライカCLの生産委託をする会社を探していて、その提携先がミノルタになったという経緯があります。

ライカCLは、ライツ社の誇るMシリーズのひとつM5の内部機構を簡素化し、廉価版として発表した小型軽量なライカで、日本ではライツ・ミノルタCLとして生産発売されました。
世界的にはライカCLとして発売されたそれは、ボディ内に腕木式の露出計を内蔵し、撮影前に露出決定するというM5譲りの構造を持つ露出計内蔵のカメラでした。

ただ、日本で製造するにあたって、一切の構造変更等が認められず、生産にはもの凄い苦労を強いられたといわれています。

すでに安価で高性能な自動露出カメラの生産に長けていた日本メーカーの立場からするとムダに思える構造箇所もあり、そうした箇所の改良がなされれば、より原価を下げる事も可能だったと言われています。
しかし、ライツ社はそうした変更、改良を受け付けなかったそうです。

ただ、ライツ社との提携はミノルタにとっては実りのあるものだったと思えるのは、優れた操作性を持つ一眼レフのXEやXDを誕生させ、これ等はライツのR3~R7へと続くボディの原型となったばかりか、ミノルタ製レンズのいくつかはRシリーズのレンズとしても生産されたという事実。

ミノルタの優れた技術がライカを支えていたのです。


DSC06705.jpg
個人的にお気に入りの2機種。かたや一眼レフカメラ、かたやレンジファインダーカメラという違いはあるけど。

DSC06707.jpg
同じメーカー同時期の製品と言う事もあってデザイン上の共通点は多い。

DSC06706.jpg
ミラーボックスを必要としない分だけCLEの方がデザイン上の自由度は大きい気がする。


ライカCLに関して言えば、よく言えば合理的。悪く言えば安かろう、悪かろうの廉価版故の省略の見え隠れする点があり、一部熱狂的なライカファン以外には充分受け入れられたとは言いかねる状態でした。

そうした生産性の問題点。および日本独自での技術を生かしてミノルタなりのCLに対する回答として作ったのがこのMINOLTA CLEでした。

当時のミノルタの一眼レフカメラXG-E/Sのパーツを元に再構築されたと言っていい機構で、ミノルタが特許を持っていたTTLダイレクト測光、露出制御を搭載し、ボディ外装はXDで好評を得たブラッククローム仕上げとして高級感を演出しています。

CLでは簡素化されて全てのレンズとの互換性が保てなかった距離計の連動システムもMシリーズ譲りの物へと交換され、28mm、40mm、50mm、90mmの各レンズに対応できるようになりました。

何より自動露出の採用はライカには無いもので、ストロボ制御もTTLダイレクト方式になりました。

このCLEを持って、ライツ社にプレゼンをしたそうなのですが、ライツ社の反応ははかばかしくないものだったと言われています。

ライツ社の誇るMシリーズを凌駕する性能を持つ小さなカメラの登場はライツ社の技術陣の心胆を寒からしめるものだったはずです。

結局、ライツ社はこのCLEの販売を認めず、日本国内に限定しての発売となってしまいました。

その結果、セールス的には失敗作となってしまいます。

ミノルタの製品はXDもそうなのですが、手にしてみると判りますが、小さくて手になじむし、何より重量バランスが素晴らしくて、手にするのが楽しくなってきます。

なによりも僕自身、ミノルタの製品が好きでたまらないのはここだと思うのです。

確かにカタログ数値や、データでは他社製品の後塵を拝している部分もあるのですが、アホみたいに重かったり、ガチャガチャと使い難かったりという事が無いのがミノルタ製の最大の魅力です。

DSC06710.jpg
CLEの軍艦部。シンプルな構成なのがよく判ります。

DSC06711.jpg
XDの軍艦部。CLEと大きな違いは無くて予備知識無しでも使えるのがいい。
(実はCLEはXGシリーズのほうがよりよく似ている。)

世が一眼レフ全盛であった事、距離計連動式カメラそのものが衰退の一途をたどっている時代であった事。
ライツ社の賛同が得られず、マーケットを限定しなければならなかった事、売れなかった要因には事欠きません。

しかし、その結果今になってその良さが見直され、良好な個体が少ない事もあって、中古市場ではいまだに人気機種であり続けています。

香川県にはこのカメラ専門で修理をしている店があるとも聞いています。

手に入れてみて思った事は、とにかく小さいのに良いカメラだと言う事。

いままで、ミノルタXDのファンである事は公言してきましたが、これは超えたかも…。

まだしばらくはフィルムカメラで楽しめそうです。

DSC06712.jpg
セルフタイマーとメインスイッチのデザインは昔から議論されてきたところ。
例えばレバー式だったほうが良かった様な気がしないでもない…。
でも個人的にはこのシンプルなデザイン嫌いじゃない。

DSC06713.jpg
レンズを外すと見えるシャッター幕の反射パターン。
フィルムの表面の明るさを元に露出を決めるので、フィルムを入れてないときちんと露出しているかどうか判断できない(笑)

DSC06714.jpg
ゴム引き布製シャッターに描かれた反射パターンの水玉模様が可愛らしい。

DSC06715.jpg
自然光もストロボ光もこの露出計で制御する仕組み。

DSC06717.jpg
これでまたフィルム撮影楽しめそう。
お散歩カメラには最適なサイズ重さなんですよね。
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【2013/03/31 15:45】 | カメラ
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st
お詳しいのに驚きました。LEICAのコレクターですが、最初はCLEを
使用しています。専用バッグを含めてストロボ、全レンズ、フード
、ケース等すべて所有しています。

>ライツ社はこのCLEの販売を認めず、日本国内に限定しての発売と
なってしまいました。

これは知りませんでした。私も相当詳しいと思っていたのですが、
さすがに旧来からのミノルタファンさんならではの情報ですね。
LEICAはレンズは素晴らしいのですが、ボディはいまいちのもの
もあり、M5やCLは失敗作でしょう。例の腕木式の露出計のため、
自社製のレンズでさえ装着できないものもあり、そこでこのような
事になったのでしょう。ボディはCLEのほうが優れています。

しかし、LEICAのレンズは素晴らしいので、人によってはCLEにLEICA
のレンズをつけて使用していたようで、一時中古市場で大変な高値と
なった事があります。アナログのLPやカセットテープが復活していま
すので、フィルムも復活するかも知れません。
尚、試したところLEICAのレンズはすべて装着できますが、視野枠が
適正にでないものがあります。135は何もでませんので、ビューファ
インダーなどを使用すればOKです。35、50は40の枠で感でOKでしょう。
LEICAはM3、M4-p、M5、M6、3-a、R-5、R-6、レンズはM、Rとも多数所有
しています。



kuma
st様
最近忙しすぎてブログのチェックも出来ておらず、お返事遅くなり申し訳ありません。
LEICA(特にMシリーズ)は今でも憧れのカメラです。(デジカメはそうでもないですけど。)
昔、神戸のカメラ屋巡りをしていた頃に中古のM2、M3の状態の良いのを見せてもらった事がありますが、あの巻上げレバーとシャッターレリーズの感触はやはり別格でした。
スタイルはM4、M6が一番好きなんですけども。
LEICA独自のブラッククロームも素晴しいです。
素晴しいコレクションですね。
いつかはLEICA手にしたいです。
実用機として、M6シリーズでしょうけど。

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お詳しいのに驚きました。LEICAのコレクターですが、最初はCLEを
使用しています。専用バッグを含めてストロボ、全レンズ、フード
、ケース等すべて所有しています。

>ライツ社はこのCLEの販売を認めず、日本国内に限定しての発売と
なってしまいました。

これは知りませんでした。私も相当詳しいと思っていたのですが、
さすがに旧来からのミノルタファンさんならではの情報ですね。
LEICAはレンズは素晴らしいのですが、ボディはいまいちのもの
もあり、M5やCLは失敗作でしょう。例の腕木式の露出計のため、
自社製のレンズでさえ装着できないものもあり、そこでこのような
事になったのでしょう。ボディはCLEのほうが優れています。

しかし、LEICAのレンズは素晴らしいので、人によってはCLEにLEICA
のレンズをつけて使用していたようで、一時中古市場で大変な高値と
なった事があります。アナログのLPやカセットテープが復活していま
すので、フィルムも復活するかも知れません。
尚、試したところLEICAのレンズはすべて装着できますが、視野枠が
適正にでないものがあります。135は何もでませんので、ビューファ
インダーなどを使用すればOKです。35、50は40の枠で感でOKでしょう。
LEICAはM3、M4-p、M5、M6、3-a、R-5、R-6、レンズはM、Rとも多数所有
しています。
2016/03/29(Tue) 13:47 | URL  | st #9/yqn3T.[ 編集]
st様
最近忙しすぎてブログのチェックも出来ておらず、お返事遅くなり申し訳ありません。
LEICA(特にMシリーズ)は今でも憧れのカメラです。(デジカメはそうでもないですけど。)
昔、神戸のカメラ屋巡りをしていた頃に中古のM2、M3の状態の良いのを見せてもらった事がありますが、あの巻上げレバーとシャッターレリーズの感触はやはり別格でした。
スタイルはM4、M6が一番好きなんですけども。
LEICA独自のブラッククロームも素晴しいです。
素晴しいコレクションですね。
いつかはLEICA手にしたいです。
実用機として、M6シリーズでしょうけど。
2016/05/01(Sun) 12:28 | URL  | kuma #-[ 編集]
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