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北海道動物フィギュア



札幌市南区石山に『軟石や』さんというお店があります。

札幌軟石を使った、素敵な小物や、表札、インテリアなど、軟石の持つ柔らかい風合いを活かした商品を販売しているお店です。

札幌軟石とは、昔、北海道開拓時代に、建材としてレンガと共に使われた材料です。
特に、南区には石山といって、その軟石の切り出し場が残っていて、真駒内近くには切り出した軟石を街中に輸送した石山通りという名前も残っています。

現在は、耐震対策などから、札幌軟石は建材としての用途は、ほぼ無くなったと言っても良いのですが、その軟石の魅力を様々な形で応援、発信されているのが、『軟石や』さんです。

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『軟石や』さん

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かおるいえと小物の数々
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これも軟石を切り出して作られています。

『軟石や』さんについて詳しくはこちら



札幌軟石の素敵な風合いを楽しめる手作りの商品を作られていますが、中でも『かおるいえ』は札幌軟石独特の特徴を活かした製品です。

軟石は凝灰岩という火成岩であり、眼に見えないくらいの小さな空洞が沢山あるので、小さな家型の『かおるいえ』にアロマオイルを浸み込ませば、その香りを長く楽しむ事が出来ます。

『かおるいえ』には、オリジナルのシリーズ(屋根に札幌景観色を使っています。)のほかにも、小樽の軟石の建物をモチーフにしたものや、ジンギスカンのジンくんとのコラボ作品などもあり、バリエーションも豊富で見ているだけでも楽しめる作品です。

その『軟石や』さんからの依頼で、北海道の動物たちのフィギュアが出来ないかという相談を受けました。

どちらかというとリアルな造型が好きな方なので、どうかな?とは思ったのですが、素敵な軟石の小物たちとのコラボという事で、軽い気持ちでお受けしてしまいました。


最初、いつものポリエステルパテでは、硬いイメージになるかも知れないと考えて、粘土で原型を作って、縮小複製品を作るつもりで、エゾヒグマ、エゾリス、キタキツネなど、幾つか石粉粘土を使って作ってみたのですが、イメージに合わなかったのと、とにかく粘土が固まらないのに業を煮やして、結局破棄。
結局、改めて、作り慣れたポリエステルパテで作る事にしました。

animal002.jpg
当初の粘土製原型。
イメージ狂ってしまったし、とにかく硬化しないので破棄。
しばらく放置していたら、女房がこんな事を…
「サイコロの目は…」
「は~、四国か…」(判る人にしかわからないだろうなあ…)


ネットから、北海道の動物たちの写真を集め、ポーズや表情を吟味した上で、作るものを決め、ポーズ、表情を考えました。

デフォルメはしますが、あくまでモチーフとした動物たちの特徴や、しぐさを活かす様、最大限の努力はしたつもり。

こうして、エゾヒグマ、イイヅナ、キタキツネ2種、エゾリス2種、エゾフクロウ2種、ナキウサギ2種、エゾモモンガ3種の原型製作をしました。

これらは、全体のシルエットを型紙に書いてから、切り出して、そこにポリエステルパテを盛り付けます。

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型紙にシルエットを描いたものを切り出します。

animal004.jpg
そこにポリエステルパテ(ポリパテ)を盛り付けて固めます。



それを完全硬化する前に、ある程度形を削り出して、全体の様子を見ながら仕上げています。

毛並みを彫刻するかどうか迷ったのですが、リアルになりすぎてしまうし、主役の軟石を引き立てるのには必要ないと判断して、塗装仕上げとする事にしました。

造型は大きなものでも5cmくらいのもので、小さいので結構大変でした。(笑)

animal005.jpg
片方が固まれば、型紙を裏返して反対側を盛り付けします。

animal006.jpg
こうしてボディの基が完成。

animal007.jpg
更にポリパテを盛り付けては形を整えていきます。

animal008.jpg
大体のアウトライン完成。

animal009.jpg
更に盛っては削りの繰り返し。

animal010.jpg
バランスを見ながら形を整えていきます。

animal011.jpg
ポリパテならではの盛っては削りの繰り返し

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animal014.jpg

animal012.jpg
かなり形になってきました。

animal015.jpg
完成間近なのとそうでないのと…


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完成間近のイイヅナ

animal017.jpg
キタキツネ(この子は雪の中の獲物を狙っているという設定)

animal018.jpg
エゾリス
尻尾が重くて、上手くバランスを取るのが大変でした。


animal019.jpg
完成した原型はサーフェーサーを吹き付けて、下地を整えます。

animal020.jpg
最初に製作した粘土原型と。
大きく作って縮小モデルを作る腹積もりだったのですが…


animal021.jpg

animal022.jpg
完成したエゾヒグマの原型
後姿に何とも哀愁が漂いますな・・・(そっくりって言うなって!!)


animal023.jpg

animal024.jpg
完成したキタキツネの原型

animal025.jpg
ナキウサギ(まだ修正中)

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ナキウサギ


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animal028.jpg

animal029.jpg

animal030.jpg
エゾフクロウの製作工程


animal031.jpg

animal032.jpg
完成したフィギュアの原型は女房の格好のおもちゃになっており、気付けばこんな事されていました…(笑)


animal033.jpg

animal034.jpg

animal035.jpg

animal036.jpg

animal037.jpg

animal038.jpg
最後に残ったエゾモモンガの製作工程
可愛いだけにイメージを崩さない様に作るのが大変でした。
結局、目はビーズを入れてよりリアルにしました。

animal039.jpg
ようやく完成したフィギュア原型



出来上がった原型をシリコンゴム型を起こして、複製品を作るのですが、ここで本業の出張続きになり、すっかり作業が停滞してしまいました。

animal040.jpg
シリコンゴム型つくり
型枠ブロックの中に油粘土のベースを作ります。

animal041.jpg
フィギュアを並べ、隙間が出来ない様に粘土を調整します。

animal042.jpg
原型フィギュアを全てレイアウトしたところ

animal043.jpg
シリコンゴム流し込み。
シリコンゴムは高価なので、以前作った型のカットしたものを使って、出来るだけ新たに使用するシリコンゴム量を減らします。

animal044.jpg
シリコンゴム流し込み完了。
硬化するのにひと晩おきます。

animal045.jpg
シリコンゴムが硬化したら、裏返して油粘土を除去します。

animal046.jpg
丁寧に油粘土を除去。
そしてシリコンゴム型を清掃

animal047.jpg
ワセリンを塗って、シリコンゴム同士がくっつかない様にします。

animal048.jpg
シリコンゴムを流し込みます。

animal049.jpg
シリコンゴム型完成。

animal050.jpg
レジンを流し込む為のゲート(流れ口)を掘ってゴム型完成。

animal051.jpg
型を守る為に、離型剤を塗ります。
意外と重宝するのがベビーパウダー。
滑石の粉なので、用途的にぴったり。安価だし。
欠点は香料が入ってる事かなぁ


こうなるとやる気も失せてしまうのでなかなか進捗できず、ご迷惑をお掛けする事になってしまいました。

数個分の複製品を準備したものの、重力式のシリコンゴム型ではやはり気泡は避けられず、満足の行く仕上がりにはならなかったのですが、2次原型を作る為と、サンプル品作成用に7セットを準備。

下地処理には修正、補修に苦労したものの、出張仕事もひと段落して塗装に取り掛かり、今年珍しく出張の無かったゴールデンウィークを利用して、ようやく完成の運びとなりました。

これから最初の原型と、それを複製したものから2次ゴム型を作る事にして、量産します。

animal052.jpg
複製品

animal053.jpg
結局こんなに複製作ったんだけど、意外とボツにしないとダメなのが多かったですな。

animal054.jpg
流れの悪いところは先にレジンを入れています。
ただ、タイミングが合わないと、くっつかないし、気泡が入ってしまう。

animal055.jpg
バリを取って、洗浄します。

animal056.jpg
重宝したのはこの超音波洗浄機

animal057.jpg
これで綺麗になりました。
気泡をチェックします。

animal058.jpg
大きな気泡はポリパテで補修します。

animal059.jpg
やっと下地塗装に入る準備完了。


下地処理や、塗装は大変で、量産品といっても、最終的には『軟石や』さんの製品同様、ひとつひとつ手作業で仕上げるものの為、大量生産、プリント塗装の、売り物のフィギュアとひと括りにされてしまうと高いと思われるかもしれません。

でも、全てハンドメイドですので、これ以上は安価には出来ないんです。

とにかく、札幌軟石を通じて北海道の魅力を伝えようと頑張ってる『軟石や』さんを盛り上げたいので、ぜひお店で手にとって見て頂きたいなと願っています。




今日中にまとめられなかったので、製作写真の続きはまた改めて
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2016CDJ016.jpg
これも軟石を切り出して作られています。

『軟石や』さんについて詳しくはこちら



札幌軟石の素敵な風合いを楽しめる手作りの商品を作られていますが、中でも『かおるいえ』は札幌軟石独特の特徴を活かした製品です。

軟石は凝灰岩という火成岩であり、眼に見えないくらいの小さな空洞が沢山あるので、小さな家型の『かおるいえ』にアロマオイルを浸み込ませば、その香りを長く楽しむ事が出来ます。

『かおるいえ』には、オリジナルのシリーズ(屋根に札幌景観色を使っています。)のほかにも、小樽の軟石の建物をモチーフにしたものや、ジンギスカンのジンくんとのコラボ作品などもあり、バリエーションも豊富で見ているだけでも楽しめる作品です。

その『軟石や』さんからの依頼で、北海道の動物たちのフィギュアが出来ないかという相談を受けました。

どちらかというとリアルな造型が好きな方なので、どうかな?とは思ったのですが、素敵な軟石の小物たちとのコラボという事で、軽い気持ちでお受けしてしまいました。


最初、いつものポリエステルパテでは、硬いイメージになるかも知れないと考えて、粘土で原型を作って、縮小複製品を作るつもりで、エゾヒグマ、エゾリス、キタキツネなど、幾つか石粉粘土を使って作ってみたのですが、イメージに合わなかったのと、とにかく粘土が固まらないのに業を煮やして、結局破棄。
結局、改めて、作り慣れたポリエステルパテで作る事にしました。

animal002.jpg
当初の粘土製原型。
イメージ狂ってしまったし、とにかく硬化しないので破棄。
しばらく放置していたら、女房がこんな事を…
「サイコロの目は…」
「は~、四国か…」(判る人にしかわからないだろうなあ…)


ネットから、北海道の動物たちの写真を集め、ポーズや表情を吟味した上で、作るものを決め、ポーズ、表情を考えました。

デフォルメはしますが、あくまでモチーフとした動物たちの特徴や、しぐさを活かす様、最大限の努力はしたつもり。

こうして、エゾヒグマ、イイヅナ、キタキツネ2種、エゾリス2種、エゾフクロウ2種、ナキウサギ2種、エゾモモンガ3種の原型製作をしました。

これらは、全体のシルエットを型紙に書いてから、切り出して、そこにポリエステルパテを盛り付けます。

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型紙にシルエットを描いたものを切り出します。

animal004.jpg
そこにポリエステルパテ(ポリパテ)を盛り付けて固めます。



それを完全硬化する前に、ある程度形を削り出して、全体の様子を見ながら仕上げています。

毛並みを彫刻するかどうか迷ったのですが、リアルになりすぎてしまうし、主役の軟石を引き立てるのには必要ないと判断して、塗装仕上げとする事にしました。

造型は大きなものでも5cmくらいのもので、小さいので結構大変でした。(笑)

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片方が固まれば、型紙を裏返して反対側を盛り付けします。

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こうしてボディの基が完成。

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更にポリパテを盛り付けては形を整えていきます。

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大体のアウトライン完成。

animal009.jpg
更に盛っては削りの繰り返し。

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バランスを見ながら形を整えていきます。

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ポリパテならではの盛っては削りの繰り返し

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かなり形になってきました。

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完成間近なのとそうでないのと…


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完成間近のイイヅナ

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キタキツネ(この子は雪の中の獲物を狙っているという設定)

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エゾリス
尻尾が重くて、上手くバランスを取るのが大変でした。


animal019.jpg
完成した原型はサーフェーサーを吹き付けて、下地を整えます。

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最初に製作した粘土原型と。
大きく作って縮小モデルを作る腹積もりだったのですが…


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animal022.jpg
完成したエゾヒグマの原型
後姿に何とも哀愁が漂いますな・・・(そっくりって言うなって!!)


animal023.jpg

animal024.jpg
完成したキタキツネの原型

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ナキウサギ(まだ修正中)

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ナキウサギ


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animal029.jpg

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エゾフクロウの製作工程


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完成したフィギュアの原型は女房の格好のおもちゃになっており、気付けばこんな事されていました…(笑)


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animal037.jpg

animal038.jpg
最後に残ったエゾモモンガの製作工程
可愛いだけにイメージを崩さない様に作るのが大変でした。
結局、目はビーズを入れてよりリアルにしました。

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ようやく完成したフィギュア原型



出来上がった原型をシリコンゴム型を起こして、複製品を作るのですが、ここで本業の出張続きになり、すっかり作業が停滞してしまいました。

animal040.jpg
シリコンゴム型つくり
型枠ブロックの中に油粘土のベースを作ります。

animal041.jpg
フィギュアを並べ、隙間が出来ない様に粘土を調整します。

animal042.jpg
原型フィギュアを全てレイアウトしたところ

animal043.jpg
シリコンゴム流し込み。
シリコンゴムは高価なので、以前作った型のカットしたものを使って、出来るだけ新たに使用するシリコンゴム量を減らします。

animal044.jpg
シリコンゴム流し込み完了。
硬化するのにひと晩おきます。

animal045.jpg
シリコンゴムが硬化したら、裏返して油粘土を除去します。

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丁寧に油粘土を除去。
そしてシリコンゴム型を清掃

animal047.jpg
ワセリンを塗って、シリコンゴム同士がくっつかない様にします。

animal048.jpg
シリコンゴムを流し込みます。

animal049.jpg
シリコンゴム型完成。

animal050.jpg
レジンを流し込む為のゲート(流れ口)を掘ってゴム型完成。

animal051.jpg
型を守る為に、離型剤を塗ります。
意外と重宝するのがベビーパウダー。
滑石の粉なので、用途的にぴったり。安価だし。
欠点は香料が入ってる事かなぁ


こうなるとやる気も失せてしまうのでなかなか進捗できず、ご迷惑をお掛けする事になってしまいました。

数個分の複製品を準備したものの、重力式のシリコンゴム型ではやはり気泡は避けられず、満足の行く仕上がりにはならなかったのですが、2次原型を作る為と、サンプル品作成用に7セットを準備。

下地処理には修正、補修に苦労したものの、出張仕事もひと段落して塗装に取り掛かり、今年珍しく出張の無かったゴールデンウィークを利用して、ようやく完成の運びとなりました。

これから最初の原型と、それを複製したものから2次ゴム型を作る事にして、量産します。

animal052.jpg
複製品

animal053.jpg
結局こんなに複製作ったんだけど、意外とボツにしないとダメなのが多かったですな。

animal054.jpg
流れの悪いところは先にレジンを入れています。
ただ、タイミングが合わないと、くっつかないし、気泡が入ってしまう。

animal055.jpg
バリを取って、洗浄します。

animal056.jpg
重宝したのはこの超音波洗浄機

animal057.jpg
これで綺麗になりました。
気泡をチェックします。

animal058.jpg
大きな気泡はポリパテで補修します。

animal059.jpg
やっと下地塗装に入る準備完了。


下地処理や、塗装は大変で、量産品といっても、最終的には『軟石や』さんの製品同様、ひとつひとつ手作業で仕上げるものの為、大量生産、プリント塗装の、売り物のフィギュアとひと括りにされてしまうと高いと思われるかもしれません。

でも、全てハンドメイドですので、これ以上は安価には出来ないんです。

とにかく、札幌軟石を通じて北海道の魅力を伝えようと頑張ってる『軟石や』さんを盛り上げたいので、ぜひお店で手にとって見て頂きたいなと願っています。




今日中にまとめられなかったので、製作写真の続きはまた改めて
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【2018/05/17 00:21】 | フィギュア
トラックバック(0) |

感動
軟石や 小原 恵
くまさん、くまさん、ごめんなさ~い
本当に手間ひまかかるお仕事、気軽に頼んでしまいました。
でも、でも、あのこたち、ほっこりさせてくれます。めんこい✨
軟石や三周年の記念に商品にしたいと思っております。大事に大事に。


Re: 感動
kuma soyudo
いえいえ、大変お待たせしてしまって本当にすみませんでした。
素敵なお店の、素敵な商品たちにひけ劣らないようにしようと思ったら、実はかなりなプレッシャーでした。(笑)
でも、作るのを純粋に楽しませてもらいました。
心から御礼申し上げます。
さてさて、期待に負けない様に、準備しないと…


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コメント
この記事へのコメント
感動
くまさん、くまさん、ごめんなさ~い
本当に手間ひまかかるお仕事、気軽に頼んでしまいました。
でも、でも、あのこたち、ほっこりさせてくれます。めんこい✨
軟石や三周年の記念に商品にしたいと思っております。大事に大事に。
2018/05/17(Thu) 12:38 | URL  | 軟石や 小原 恵 #ACUoX2Is[ 編集]
Re: 感動
いえいえ、大変お待たせしてしまって本当にすみませんでした。
素敵なお店の、素敵な商品たちにひけ劣らないようにしようと思ったら、実はかなりなプレッシャーでした。(笑)
でも、作るのを純粋に楽しませてもらいました。
心から御礼申し上げます。
さてさて、期待に負けない様に、準備しないと…
2018/05/17(Thu) 15:11 | URL  | kuma soyudo #-[ 編集]
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